PONOTECH / TECHNICAL KNOWLEDGE
PLCとDGX Sparkをつなぐネットワーク構成
PLC・ゲートウェイ・DGX Spark・クラウドの役割を分け、工場内で処理する情報と、外部に共有する情報を設計します。

本記事は構成・検証方法の解説です。実機での試験結果、AIの精度や速度、導入実績を示すものではありません。
DGX Sparkは工場内LANに接続する
構成例では、PLCまたはゲートウェイから工場内LANを経由してSparkへデータを送ります。Sparkは受信、数値処理、資料検索、ローカルAI推論を担当します。クラウドSaaSを使う場合は、Spark側から外向きに接続します。
↓ 型式に合った通信
↓ 認証付きMQTT等
↔ ローカル監視画面
↑ SparkからHTTPSで接続
共有対象を選別
↔ PCのブラウザ
工場内の詳細資料・波形をすべて送る構成ではありません。
PLCがMQTTに対応していない場合
PLCが直接MQTTで送信できるとは限りません。型式と既存インターフェースを確認し、必要に応じてゲートウェイでデータ取得と変換を行います。OPC UA、Modbus TCP、メーカー固有プロトコルなどは選択肢ですが、対応可否・ライセンス・負荷は個別に確認します。
誰が、何を実装するか
| 対象 | 主な作業 | 事前確認 |
|---|---|---|
| PLC側担当者 | タグ提供・通信処理・実行条件の確認 | 制御周期への影響、安全制御、操作権限 |
| ポノテク側 | Spark受信・処理・AI判断・業務画面 | データ仕様、エラー処理、送信範囲 |
| 顧客IT・設備担当者 | ネットワーク・機器設置・運用条件 | 接続許可、証明書、保守アクセス、責任分担 |
設備を識別
設備ID・タグ名・単位を定義。
時間を記録
取得時刻・受信時刻・連番を保存。
品質を伝える
欠損・異常値・運転状態を明示。
送るデータに、時刻と品質を付ける
設備ID、取得時刻、連番、温度・電流・振動などの値、単位、運転状態、品質フラグを揃えます。受信時刻もSpark側で記録し、送信側の時刻ずれと通信遅延を区別します。タグ名や単位を曖昧にしたままAIへ渡さないことが重要です。
Sparkをインターネットに直接公開しない
データ送信と操作要求の取得は、Sparkから開始するHTTPS接続やWebSocket接続で設計できます。この構成なら通常、Sparkへの外部からの着信を許可するためのポート開放や固定グローバルIPは不要です。社内の通信許可やプロキシ設定は別途確認します。
機密情報の境界を決める
- ローカル保持の候補:手順書原本、詳細波形、設備固有の機密情報。
- クラウド共有の候補:集計値、異常イベント、対応状況、操作結果。
- 個別確認:AIの説明文に混入する機密情報、ログ、バックアップ、保守時の送信。
実設備への操作は、AI提案・人の承認・期限や重複の検証・PLC側の実行条件確認を分離します。接続できることと、安全に操作できることは別の確認事項です。
導入前に共有したい情報
PLCメーカー・型式・ファームウェア、通信モジュール、取得可能なタグ、希望周期、既存ネットワーク図、インターネット接続方針、クラウドへ送信可能な情報を確認します。機密資料の共有方法は事前に合意します。
